CROSS REVIEW

#11 2022年5月31日

クリエイティブディレクター/株式会社FULL代表大屋友紀雄+演劇・メディア文化研究者ズーフィ・アムジー・ルー+ドラマー・パーカッショニスト田中教順

藤本タツキ「さよなら絵梨」

石田美紀「アニメと声優のメディア」

AIRPLANE「Beauty of Tradition ミャンマーの伝統音楽、その深淵への旅。」

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クロスレビューとは?

深く広く楽しみたい。けれどコンテンツの沼は深すぎ、ネットは広大で、どうしても自分の慣れ親しんだジャンルばかり楽しんでしまう。そんな人に様々なジャンルを紹介していくオンライン番組です。
毎月、専門の異なる3名のレビュアーが、分野の異なる3つのコンテンツを共有し、3人で語りつくします。
1年で36のコンテンツと様々なレベルのレビューを紹介。新たな作品や表現との出会いこそ、人生を変えていく。そう信じる皆さん是非ご鑑賞ください。

司会・人選 = 田中里奈

田中里奈(たなか・りな)
興行研究者、批評家。博士(国際日本学)。2017年度オーストリア国立音楽大学音楽社会学研究所招聘研究員。2019年、International Federation for Theatre Research, Helsinki Prize受賞。2022年より京都産業大学文化学部助教。最新の論考は「コロナ禍におけるオーストリアの文化政策――「私たちはオーストリアのために演じている」」(『シアターアーツ』)、「ミュージカルの変異と生存戦略――『マリー・アントワネット』の興行史をめぐって」(『演劇学論集』)。
researchmap https://researchmap.jp/rhtanaka

クロスレビューも、はや5月! 今回、空間演出や映像等のクリエイティブ・プロデューサーの大屋友紀雄、演劇・メディア文化研究者のZihui Amethy Lu、そしてドラマー/パーカッショニストでミャンマー音楽研究者の田中教順という、独特のリズムを携えてジャンルや国境をひょいと超えていく3人とレビューするのは次の3作。
死にゆく母親を撮影する優太と少女との出会いに始まる藤本タツキの漫画『さよなら絵梨』(2022)。女性声優が少年を演じる日本アニメの当り前を問うた石田美紀『アニメと声優のメディア史』(2020)。ミャンマーの様々な伝統音楽を現地で録音したアルバム『Beauty of Tradition』(2014)。人選・司会は田中里奈です。

大屋友紀雄(おおや・ゆきお)
1972年2月3日生まれ。神奈川大学法律学部卒。大学在学中よりライターとして音楽評論家に師事。記事執筆/書籍編集/エディトリアルデザイン/ラジオ番組制作に携わる。97年、村松亮太郎らとNAKED Inc.を設立。アートディレクター/クリエイティブディレクター/広告プランナーおよびビジネスプロデューサーとして活動。同社執行役員を経て2021年独立。これまでのクリエイティブ領域に加え、組織開発/創造性開発領域も手がける。著書に「未来ビジネス図解仮想空間とVR〈メタバース〉」(共著/MdN)。

ズーフィ・アムジー・ルー(Zihui Amethy LU)
演劇・メディア文化研究者。シンガポール国立大学日本研究学科で博士号を取得。2020年より中国南方科技大学Society of Fellows in the Liberal Arts青年研究員(Junior Fellow)。論文に「アイドル化するポップ演劇:ミュージカルテニスの王子様と日本2.5次元舞台」(Popular Entertainment Studies)、「歌とダンスで繋がる次元:日本2.5次元ミュージカルの美学」(Journal of Beijing Dance Academy)など。

田中教順(たなか・きょうじゅん)
菊地成孔主宰の「dCprG」にドラマーとして2010年~16年まで在籍。その後は実験音楽デュオ「未同定」やラテンジャズバンド「Septeto Bunga Tropis」、スウィングポップシンガー正山陽子などで活動。近年は演劇作品の音楽制作やミャンマー伝統音楽の研究、スリランカ、チュニジアなどでリズムのフィールドワークを行っている。